接吻《修正中》
それを言いに、コイツは来たのだろうか・・・?
コトンと小さなテーブルの上にマグカップを二つ置くと、チャ太郎が物欲しげに真ん丸の瞳で俺の顔をジーッと見つめてくる。
仕方なく、俺はもう一度立ち上がりチャ太郎専用の器にミルクを半分より少ないくらい入れてやった。
「・・・なあ・・・どういう理由かは知らないが、それを言いにわざわざ来たのか?」
「そう・・・お父さんもね、寛久がもう帰って来ないかもって言うから・・・私がちゃんと謝らなければって思って・・・」
確かに会いたくなかったよ、お袋には。
一人が寂しくてあの家に戻っても、寂しさは消えない気がしたから・・・。
「ちゃんと相手の人とは別れて、仕事も辞めた。・・・今度はちゃんと、迎えられるから・・・だから・・・」
あの日見たお袋と、同じ表情のお袋が目の前にいた・・・。
・・・でも。
「だから、もう一度戻ってきて・・・。今度は絶対に、消えたりしないから・・・」
でも。
否定することしか出来なかった、あの日のお袋とは違う・・・。
別人みたいな、お袋。
コトンと小さなテーブルの上にマグカップを二つ置くと、チャ太郎が物欲しげに真ん丸の瞳で俺の顔をジーッと見つめてくる。
仕方なく、俺はもう一度立ち上がりチャ太郎専用の器にミルクを半分より少ないくらい入れてやった。
「・・・なあ・・・どういう理由かは知らないが、それを言いにわざわざ来たのか?」
「そう・・・お父さんもね、寛久がもう帰って来ないかもって言うから・・・私がちゃんと謝らなければって思って・・・」
確かに会いたくなかったよ、お袋には。
一人が寂しくてあの家に戻っても、寂しさは消えない気がしたから・・・。
「ちゃんと相手の人とは別れて、仕事も辞めた。・・・今度はちゃんと、迎えられるから・・・だから・・・」
あの日見たお袋と、同じ表情のお袋が目の前にいた・・・。
・・・でも。
「だから、もう一度戻ってきて・・・。今度は絶対に、消えたりしないから・・・」
でも。
否定することしか出来なかった、あの日のお袋とは違う・・・。
別人みたいな、お袋。