君と一緒
4節
side:しずく
私、なんかな…
カイタに抱きしめられたとき、不思議と安心した。
カイタ。
やっぱり他の人と違う
「カイタ。いきなり呼んじゃったけどいいかな?」
「いいに決まってるだろ」
カイタは笑顔で答えてくれる。
…こんな人がお父さんとか、お兄ちゃんとかだったらどんなにいいだろう?
「なぁ、しずく。」
「何?」
「なんか不思議だよな、俺幽霊じゃん?実はさ、押し入れ触れなかったんだわ。」
う~ん…
つまり戸をすりぬけたのかな。
なんかいきなり目の前に出てきた気がする…
「それがどうかしたの?」
カイタは歩きながらう~んとうなってる。
そして私たちは玄関の扉の前にたった。
「まて。ちょっとためしたいんだ。開けないでくれよ」
カイタは言った。扉に手を…入れてる?
あ、そういうことね。
次に私の肩に手をのせた…あれ!?
私の胸からカイタの手が出てきた。き、気持ち悪~っ!
「うわぁああ…」
私は絶叫っていうか、カイタの行動に引いた。そのことにカイタは気づいたみたい。
「うぉお!!…ちょっ…ごめん」
なんでだろう?さっき抱きしめてくれたのに。でも、今日はもうねむいなぁ。
「ねぇ、中に入ろうよ…ふぁ…」
あくびした。
「あぁ、すまん。」
謝りすぎ(笑)
まぁ悪い人じゃないし。
カイタは扉をすりぬけて家の中に入ってった。
私は普通に。
二人で部屋に戻ったらおねえちゃんとお母さんはねていた。
そりゃそうだよね
今は夜中の1時だもん。
私はカイタにおやすみと言って布団に入って寝た。
…おやすみ。
カイタが言った