君と一緒
慣れた悲しみ




第2章



side:カイタ


「見て、見てカイタ♪」

「お、どうした?」


しずくは元気で明るい普通の女の子だ。


いつも2つ縛りで髪の毛にボリュームがある。

今日も自分で書いた漫画を見せてくれた


けしてうまくはない


でも、かわいらしい絵はしずくそのものだ

でも、前より上達した。

「はは、これ、俺だよな?(笑)」

「え~、うん、まぁ…」


照れてる(笑)

あれから一週間たったかな


しずくと家族の会話がない


いつも俺とばっか話してる。

ピンポーン

誰かがならした

しずくが階段をかけおりた

その音はまるでお花畑をかけまわるかのような音だ


「俺もついてくわ」


俺もついてくことにした

しずくは近所の男の子たちとよく遊ぶ


近所に男の子しかいないらしい


俺はしずくにずっとついてるだけだ


公園では遊ばず、お互いの家で遊ぶ。


礼儀正しくよそのうちにいく

ジュースやお菓子はコンビニで買って持っていく

だいたいしずくの母親はいない

そのかわり、二人分のおこづかいが一階のテーブルの上に置いてある


一週間に一度、しずくには500円、

姉には1000円が

封筒に入っておかれている


しずくはメモ帳を切り取って

お母さん、ありがとう

と書いたのをまた机に置いていた。


いいこなんだな、

母親はどう思ってんだか…

「ねぇ、健太(けんた)君、そろそろ宿題やらない?」

ここはしずくの友達の健太の家のリビング。

その声は当然健太の母の耳にも届いた。


「バカ、しずく!母ちゃんが反応しちまうよ!」


健太はあわててしずくの言葉を静止した

「あんらぁ、しずくちゃん、偉いわぁ~♪じゃあ、ここの机使って♪」

健太の母はしずくを誉めあげた


それでなんとなく俺も嬉しくなった


「いうなよなぁ~」

「あはは、ごめんね(笑)」

健太はしぶしぶ数学のプリントを出した

しずくは同じプリントを始めた。

なんか、健太がうらやましいなぁ…


しずくは俺のこと全然気にしてないみたいだ


まあ、俺の目以外は壁にめり込んでるからな

「しずくちゃん、もうすぐ6時よ。もう帰ったほうがいいんじゃないの?」


健太の母が言った
俺は壁からすり抜け、しずくのそばにたった

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