君と一緒
1節
side:女の子
それをみたのは、初めてだった。
私は、突然出てきた幽霊にびっくりした。
けど…
「わ、私は、峰野、しずく…」
黒くてキレイな髪の毛、白くて美しいはだ、
そして死人みたいなお着物…ちょっと年上のひとかな。
とにかくキレイな人だった。
「…そうか…ついていってもいいか?」
えっ、なんで…
思ったけど、別に悪い気はしなかった。
ちょっと意地悪で
「変なこと、しない?」
ていってみた。
彼は驚いた顔をした
。
「しない、しない!!するわけないじゃないか(笑)」
「だって、あなた・・・だれ?聞いたのに…」
「うーんと…カイタ。」
カイタっていうんだ。
「家にくるんですよね。」
カイタさんはウンウンと満面の笑みでうなずく。
念のため…
「お菓子あげるから、変なことしちゃダメだよ?」
「だからしないし(笑)」
なんだか、不思議な人…
いきなり出てきて幽霊ですなんて…
私は今中学からの帰り道で、もうそろそろ家につく。
町営住宅に住んでいる。
ドアを開けて入るといつもどうりだれもいない。
「へぇ、ずいぶん小さな玄関だな」
カイタさんがつぶやいた。
なにその感想...
「…とりあえず、二階の左の部屋に行ってて」
人の家のこと…まぁ、町営住宅だから…
でも、なんかイラついた。
さてと、お菓子…男の人はあんまり甘いの
好きじゃあないだろうし、ぱりんこでも持ってこ。