国境恋愛!
「なに?」
私の呼びかけにくるりと振り返った異次元の男は邪魔くさそうに前髪をくしゃくしゃと払う。
う‥‥。こわい‥‥。
「用があるなら早く言ってくれないかな?」
「そ、その素麺!!私に譲ってもらえませんか?」
「………………。」
懇願する私を批評するかのように、上から下までゆっくり見た後、彼は口を開いた。
「Alright, I'll give it you. (いーよ。あげる。)
However,
you must make it for me.
(ただし、俺の分も作ってね)」
ニヤリと笑った目の前の男の笑顔に少しだけ、惹かれてしまった私は、つられるように「Yes」と言った。