国境恋愛!

夏の間に大好きなモネの睡蓮を模写しようと考えていたが、中々手がでない。

絵を書く前にこの散らかった部屋を片付けなければならないからだ。

私の部屋には足場もないほど、絵の具と様々な画家の画集と山のような教科書で埋め尽くされていた。



「散歩でもするか…」



私は下着だけしかきていなかったので、キャミソールとデニムの短パンを履いて、サングラスをかけ、ビーチサンダルを履き、ポケットの中に20ユーロを突っ込み部屋をでた。



「サクラ、買い物かい?」


寮をでる途中、寮長のジェイコブが花に水をかけていた。

彼は医学部の院生の26歳でポーランド人。酒豪で日本酒が大好き。いい寮長だ。


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