国境恋愛!
「サクラ!ミス・サクラ・ユキノ」
散歩をしていると私の名前を呼ぶ声がした。
「ミス・マリー!こんにちは」
振り返ると後ろにたっていたのは西洋画の歴史の授業の教授である、マリー先生だった。
「あなたのレポート中々おもしろかったですよ。大変だったでしょう?」
先生のいうレポートとは夏休み前の試験のことだ。先生は筆記試験や口頭試験ではなく4000字以上の西洋画の歴史に関するレポートをかいて期日までに提出することが試験だった。
私は西洋画の歴史と日本画の歴史を比較するというテーマでレポートを書いた。
英語は苦手だったので本当に苦労したし、なにより資料集めにめちゃくちゃ苦労した。
今思えばいい思い出なのだが、もう一生できれば味わいたくない思い出だ。