貴方に届け
君なんか
知らない
中学の頃に絡まれて以来、不良というものが嫌いになりまして
まぁ…
自分のドジが原因で相手を怒らせてしまったのも悪いのだが…
あれ以来
チャラチャラした人たちを見ると
ナチュラルに避けてしまう僕がいる
「李羽…、聞いてるの?」
考え事をしながら歩いていたためか、友人である観央の声が聞こえなくなっていたらしい
「ごめん、考え事してました」
「李羽らしいけどさ…」
「まるで僕がいつもボーッとしてるみたいな言い方ですね、観央?」
だって事実でしょー?と笑いながら、観央はこちらを振り返った