【完】愛してやる。Ⅰ
「またそんな悲しそうな顔してる…そんな顔だと幸せはこないよ?笑ってたら絶対にいいことあるよ?僕もそうだったから…。」

そう言って笑う男の顔はさっきの偽物の笑顔じゃなくて本物の笑顔だった。

私はほんのちょっとだけ…

前に進めたらなって思えた。

「ありがとう…で、理事長室はどこにあるの?案内してくれるんだよね?」

「僕…案内するとは…言ってないよ?」

なぜか…ビクビクしているコイツ…

ボコボコにしてやりたい。

「なんで?」

< 11 / 212 >

この作品をシェア

pagetop