【完】愛してやる。Ⅰ
「凄い展開になったな。」

そう言いながら苦笑いする流星

「そうだね…でももっと凄い展開がこれから待ち受けていたんだよ。私の親は私を探す訳でもなくそのまま空斗も住んでいる覇王の倉庫で暮らし始めた。皆よくしてくれた…遊び相手だって何だってそれから私がここに来て数週間のとき私の誕生日だったんだ。お兄ちゃんはプレゼントとか言ってあのソファをくれた…背もたれの後ろに紫色の蝶の刺繍があるソファ…特注だってよ。私が蝶みたいだからとか言って…その時までは幸せだった。」

私が自嘲したように呟いた。

「ほんとに蝶ってお前みたいだな。」

甘い笑顔で流星がそう言った。

「話し戻すね?」

「あぁ」

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