未タイトル
基本的、紗香の部屋の窓は開けっ放しだから容易に中へ入れる


「紗香、お帰り~」



暇があれば紗香の部屋に来ている俺は

いつも通り窓から飛び移り中に入った



紗香はベッドに寝転んでいて、驚いたようにこちらを凝視した


「え?何?」



俺の後ろになにかある?

周りを見渡すが何もない




「あんたはっ…」



あれ?雰囲気ヤバい?



「人の部屋に勝手に入ってくるな!」



枕元にあったぬいぐるみが飛んでくる

すれすれで避けたけど…かなりの豪速球であった



「っぶねー!何だよー、いつも何も言わないくせに」



「時と場合があるんだバカ!!」


なんだそれ…



「つーか、聞いて聞いてー!」


「…何?」



紗香は近くにある本棚に手を伸ばしながら返事をする



「愛華ちゃん、可愛いよな~」


ピクッと紗香の動きが止まったような気がしたけど



「……それで?」




それは一瞬で棚から5巻ほど取り出してベッドに寝転びながら読み始める



俺は机の椅子に座り、聞いて欲しいこの想いをさらけ出す







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