未タイトル
「あのクルクル変わる表情とか見ていて飽きないというか…
なんだか時間が経つにつれて好きになっていくというか…」



「ふーん…」



紗香は本のページをペラペラさせながら聞いている


…それ、読んでるのか?




「…で、用は相談なんだけど…男らしくなるにはどうしたらいいと思う?」



「……は?」



紗香の表情が険しくなる



「いやいやいや…たいしたことじゃないんだけど…

愛華ちゃん可愛いからさ…俺も釣り合うぐらいになりたいじゃん?」



「まぁ…ヘタレだもんね…」




「愛華ちゃんにカッコいいって言われてみたい…といいますか…」



愛華ちゃんのことを想像する



「…キモッ!」


「酷い!」



人がせっかく良い気分になっているというのに…



「ていうか…そういうのは誠に聞いたら?あいつ、女の扱いに慣れてるじゃん」



「…そっか!」


そう言われればそうだな


紗香は彼氏とか居たことないもんな



「…バカじゃん」



鼻で笑うな!可愛くないな~


愛華ちゃんとは大違いだ!








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