未タイトル
その夜…夢を見た



昔の…あぁ…あの時の…




「大樹くんなんか大っ嫌い!大樹くんは…私のことが嫌いなんだ~」



そう言って走り去る私


大樹は困り果てたような顔をしていた



「紗香ちゃん…」



私に嫌われた大樹はなんとか私を宥めようと話しかけてきたり、貢いできたり…


私はそれを全部無視していた




そもそも原因は

大樹がその頃、珍しく私以外の女の子と親しく話していて


周りが二人は付き合ってるんじゃないか…


みたいな噂が出来ていて



それを信じた私は焼きもちを妬いていた




私が大樹と口をきかなくなって数週間が過ぎて


それでも大樹は私を喜ばせようと奮闘していた



「紗香ちゃんっ!これ…遊園地のチケット!一緒に行かない?」


「え……」



大樹は初めて反応を見せた私に嬉しそうに笑って



「行こう!決定ね!」



私に無理やりチケットを持たせて席に戻っていった







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