エンドロール
「…ったく。どうしようもねぇな。」
「だけど、これで真相を明らかにできるわ。」
「けどよ、なんか随分あっさりと手に入ったな。」
確かに要塞にしては簡単な気もする。
なんだか嫌な予感がする。
「手に入ったんだから長居は無用よ。
さっさと退散しましょ。」
「ガキども置いていくのかよ。」
「今はね。
真相明らかになれば助けられる。」
「……………。」
深妙な面持ちで黙り込んでしまった。
「どうしたの?何か気になることでも?」
「あ、いや。別に…。」
「何よ。別にって顔じゃないわよ。」
「…………。」
何か考えているのか浮かない表情をしてなんだか歯切れが悪い。
「あ”~~~!!」
「ちょっと何なのよ!!」
黙り込んだかと思えば、急に大きい声を出してトシが自らの頭をクシャクシャに搔き乱した。