エンドロール
「それに要にまだ会ったことなかったでしょ?」
「そうだけど……。」
「だからね、ちゃんと紹介しておきたいの。
要も私の大事なと友達にちゃんと挨拶しておきたいって言ってたし。
そんなに畏まったパーティーじゃないみたいだから、一緒に行こう?」
そんなこと言われてもな……。
(ん?待てよ…。)
私はこの時あることが頭をよぎった。
律の彼氏は柊財閥の御曹司。それだけじゃない。
ここに来るのは各界の名立たる有名人が参加する予定。
「わかったよ。」
律には申し訳ないけれどパーティに参加するという純粋な理由なんかでは全くない。
もっと意地汚くて不順な動機。
パーティー行くことを承諾した。
「やったぁ。ありがとう。」
律は柊さんのことを話すとき、本当に幸せそうな顔をする。
今自分が汚い人間のような気がしてならない。
だから私は律が嫌いだ。