空知らぬ雨
「ごごごご、ごめんなさい!!!なれなくって!」
素早く土方さんから離れると謝る私。
「なんか、お前、危なっかしい猫でほっとけねぇな。」
そう言ってまた、私の手を引き歩き出す土方さん
どこに行くんだろう?
なんで女用の着物を着せたんだろう?
疑問はあったが、この時間が凄く居心地が良くて、繋ぐ手から伝わってくる体温が嬉しくて、少しの時間だけ空では無くて空子に戻れたような気がした
「着いたぞ」
京の町を歩いているとあるお店の前でピタリと止まる
「ここは?」