空知らぬ雨




「新撰組の土方としてじゃねぇ、ただの土方歳三という男としてお前に買ってやるんだ。」


だから、さっさと選べ!

そう言うと、私の背中をポンと押す



「ええっ!!?」



選べって言われたって...



それに私、土方さんになにかしてあげたっけ?



疑問は増えるばかりだけど、本当は純粋に嬉しい


心を弾ませながら、小物を見ると、一つ目につく赤い手櫛。



「可愛い...」







< 132 / 208 >

この作品をシェア

pagetop