空知らぬ雨




「嘘なんかでこんな事言わねぇ。空、皆にここは一時大阪まで撤退することを伝えてくれ...」



そう私に告げるとすぐ背中を向けて怪我をした者を手当する部屋を出て行く


「...ひ、じかた..さん..…」




彼は今、どんな想いをしているの?


罪の意識
悔しさ
悲しさ



「そんなに一人で抱え込まないでくださいっ...」




懐にしまっていた土方さんから貰った手櫛をギュッと握り締めながら、わたしは、そう呟いた







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