魔界女王伝
空は青く、大地は自然に満ち、太陽も出てないのに光が大地を照らしていた。



美しく咲く花々に妖精が住んでおり、小さな声で仲間と話し込んでいる。



そんなのどかなこの世界を見ながら歩いて行くと、まだ遠い道のりにも関わらず

前方に巨大な城がそびえ立っていた。



「(パンデモニュウムか・・・・・)」



シュタイナーは、過去を思い出していた。かつて人間として生きていた時代、彼はルシファーの守護を受けていた。最後に、ナチスの銃弾に倒れて死ぬ前にルシファーに警告を、シュタイナーをなんとか助けようとルシファーは助言したが、彼はその助言を受け入れずに講演会に立ち、シュタイナーという名を歴史に残したことを、だが、彼は今でも後悔していなかった。



彼にしてみれば、長く生き、自分の理論を後世に残したことを誇りに思っていた。



「(所詮は、長く生きようが、生きまいが、魂となって甦るだけだ。    いや、しかし、どのように生きるかが、学びであり、死後の再生を決めることだったか・・・・)
< 16 / 70 >

この作品をシェア

pagetop