魔界女王伝
シュタイナーは軽く一礼して扉を開いた。



部屋は大広間であった。中央に巨大な黄金の柱かあり、その少し上に青白い卵型の球体浮かんでいた。



奥に巨大な椅子に座った12枚の羽根をもった、長い角をもった巨大な魔人が、左手の肘をつけて、掌をほほにつけながら、シュタイナーを見据えていた。



シュタイナーはゆっくりと進み巨人の前で、片膝を折って頭を下げた。
「ルシファー様、お久しゅございます。」



ルシファーはシュタイナーを見ながら、一瞬悲しげな瞳をした。
「うむ・・・・・・久しいな、シュタイナーよ。」



「はい、覚醒するのに手間取りました。」



「そうか・・・安らぎの眠りについていた汝を再び呼び起こしてしまった、すまぬ。」



「いえ、そのようなことは・・それより、私を召喚なされるとは、一体何事でございましょうか。」
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