魔界女王伝
彼は、疲れすぎて自分の喉がカラカラだったという事をようやく気付き、家に蓄えてある
ワインの貯蔵庫からワインを取り出し、ゴブレットに注いだ。



彼は冷たいワインを一気に飲み干して、怒りの表情を見せて手に持っていたゴブレットを暖炉の上の壁に思い切り投げつけた。



バリン、と音が部屋に響き渡りゴブレットの破片が散らばった。
「どうすればいいのだ、これが未来だと本当にいうのか。」
彼は部屋に飾ってあった物を乱暴に手に取り投げつけた。



そして最後に大きな水晶球を両手に取り、鏡に思いっきり叩きつけた。
「貴様がいけないのだ、ワシにこんな未来を見させおって…」
彼は散らかった床に座り込み、号泣しながら絶望の淵に落ちた。



「私は自分が憎い、そして愚かだ。フリーメイソンの連中、奴等が知りたかったのはこれか、街頭で占いなどするのではなかったわ。ベリーとメルは本当に無事だろうか!…。」

フリーメイソンとは謎に包まれた団体であった。慈善団体としているが、世界の裏にはびこる闇の組織であった。



ある時、ノストラダムスが宇宙の過去・現在・未来を覗き見る事が出来るアカシックレコードという能力者と言う事を知り、妻と娘の人質をとって未来を予言させたのだ。
そう、199X年頃に始まる未来の出来事を…。
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