魔界女王伝
恭介は言葉に詰まった。それはある時、強大な力となって恭介に押しかかっていた。それも、次第に時がたてばたつほど強くなっていた。恭介自身はこのままではいけない。しかしどうすることもできない状況の中、日々自分の無力さを感じていた。



「確かに今の地球の環境や人々の心が荒んで来ているとは思いますが、全ての人がそうではないはず。現に私の周りには問題を起こす人もいますが、それでもみんないい人ですよ。一体、何なのですか、もったいぶった言い方はもうやめてください。」
恭介はシュタイナーが最悪の言葉を言うであろうことに絶望を感じずにはいられなかった。



シュタイナーは意を決して聖魔大戦やソロモンの七つの封印、大自然人間、この世界の窮地の事を告げた。



恭介は平常心を保っていたが、内心混乱の渦にいた。



シュタイナーはそれを見抜き、だまって葉巻を吸っていた。
そして落ち着いたところで、本題に入った。



「恭介くん、話は変わるがよろしいかね」



「は、はい」
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