魔界女王伝
ママだったわ。本当にごめんなさい。許してくれる？」



「あたりまえじゃないか。許すも何も。しかしサリー、ジョアンナはいつからあんなに素晴らしく成長したんだ。まさかあんなことを言うなんて。」



「貴方、なかなか感動したわ。そうね、しっかりした子になったわ。もしかしたら私達よりもね。でもこれだけは覚えておいてちょうだい。私もあの子も、貴方の考え方や生き方を尊敬し、必要としているわ･･･辛いのは私達だけじゃないんだっていうことに今日改めて気付いたわ。明日の仕事、頑張ってきてね」



サリーは目元を拭いながら言った。



そんなサリーの姿を見て、ジョンソンはそっと近付きキスをした。



三日前のそんな光景を思い出しながらジョンソンは笑った。



「今日終われば、明日はパーテイだな」
明日訪れるだろう幸福感をジョンソンは感じていた。



ジョンソンは赤いベレー帽を被って扉を開けようとした。そのとき、スティーブンは急に悪寒が走った。
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表紙・目次

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