魔界女王伝
「まぁよい。汝にはやって貰わなければならぬ事がある。よく聞け!神々が動き出した。
我々を倒そうと、ソロモンの王が転生した。汝はこれから日本に行き、まだ幼いあの者の首を、我の前に捧げよ。」



アリスは一瞬、動揺した。
「ソ、ソロモンが!転生したのですか。しかし王よ・・・今、まだ幼いと言われましたか。
ならば今の内に芽を摘みましょうぞ。吉報をお待ちくだされ、必ずや命を刈り取り、御前に首を捧げましょうぞ・・・。」



闇の王は少し考えてからいう。
「アリスよ、くれぐれも油断なきよう。ソロモンのそばにはそれを守る仲間がいる。
失敗は許さぬぞ。」



アリスは言う。
「は、必ずや。」



闇の王はゆがんだ空間に吸い込まれて、消え去った。
アリスから青白い光が、館内に放たれた。



「ク、ク、ク」とアリスは言う。
「さてと、そろそろ行くかの。」と言って青白い光は上に飛び立ち、博物館の天井を飛び越えて空の彼方へと消えていった。それは一瞬の出来事であった。
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