魔界女王伝
スティーブは廊下の待合室で一人タバコを吸いながら沈んだ気持ちで待ち続けた。
今日一日の数時間という中で、いろいろなことが起こった。それを一つ一つ整理するために冷静に考え込んでいた。



「あの時感じた悪寒、巡回していたジョンソン・・あのガラスケースが粉々に壊れてどこかに消えてしまったあのおぞましい人形、ダイアンの事故と見舞いに行った時の忠告。どれも点と点の糸がつながるな。やはりあの人形には悪魔でも乗り移っていたのか。」



そんなことを考えているうちに、医師の一人が治療室のドアを開けてスティーブに歩み寄ってきた。医師は険しい顔押しながら言った。



「スティーブさん、残念ですが・・・・・・」



スティーブは蒼白な顔押して被っていた帽子を床にたたきつけ医師を睨みながら叫んだ。。



「先生、ジョンソンはどうして死んだのですか」



目から涙がこぼれ、いまにも発狂しそうだった。そんなスティーブを見て医師は困惑しながら首をふっていう。
「わ、わかりません・ただ、原因不明の心臓発作です。その先は遺体を解剖してみませんと・・・」
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表紙・目次

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