魔界女王伝
知っているのかもしれなかった。



レイジェルは医局長室と書かれたドアのノブに手をかけて、一息のため息をつき中に入った。部屋は八丈の部屋で壁に色々な本棚が置かれており、びっしり詰まった棚から一冊のファイルを取り出して中身を見た。中には小さな鍵がしまってあった。



レイジェルは震える手でカギを握って、中央の床の壁に見える小さな鍵穴に先ほどのカギを差し込み右に少しずつ回した。錆びたギィ・ギィ・ギィ、と言う音とともにカチャと言う音が聞こえた。額には冷や汗をかいていた。
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