「視えるんです」




「俺は教師という仕事が好きだからな、生徒を見殺しには出来んよ」

「先生……」

「お前を殺しちまったら、もうオバケの話で楽しめないしな?」




くつくつと、意地悪そうに笑う半沢先生。
……一言余計ですから。

でもまぁ……安心してていい。ってことなのかな?

ある日突然殺されてました。なんてことが無いことを祈ろう……。




「じゃあ俺はもう行くよ」

「え? 行くって、どこへ?」

「自分のベッドに決まってんだろ。 俺は3日間の入院が決まってるからな」

「あ、なるほど……」

「お前らはもう帰れるんだろう?」

「いえ、私は今日いっぱい、ここで様子見です」




そう答えた私と同じように、翔先輩も『俺も様子見です』と言った。





……その日、私たちはそれぞれ入院となり、半沢先生を除く私と翔先輩は、翌日には退院となった。

もっとも、学校に行けるようになったのはちょうど一週間後。

それには理由があり、私たちが起こした(?)事件により、一週間休学となってしまったのだ。


しかし、『突然の休学』には別の理由が発表された。


それは……ーー、


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