恋愛のやり直し方
ひんやりと良く冷えているエレベータに乗り、30階へ上る。





今日は、休んでいいと言われたのに押し掛ける自分の大胆さに今さらながら緊張してくる。




何と言って入って行こう?




普通に考えれば、いつもと同じように「おはようございます」と入ればいいだけなんだけど……




ダメだ……いつものようにサラッとできる自信が無い。





そんな私の気持ちも知らず、順調にエレベーターは私を30階へと運んでくれた。


スーッと静かに開く扉とは逆に、騒がしく打ち付ける心臓。
緊張で、冷たい汗がツーッと背中を流れる。



ゴクンと息を飲んで出る。

< 271 / 548 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop