恋愛のやり直し方
突然『ムカつく』なんて言われて、ビクッとする。




見上げる立花さんの顔は、言葉とは裏腹に笑っている。







「ごめんごめん。俺がムカついてるのは、綾に結婚を後悔させた元夫。

そいつがいなかったら、もっと簡単に話が進んだはずなのにってハナシ。別に綾に言ったわけじゃないよ」




「……なんだ…驚かさないでください」






「もしかして、嫌われた?ってちょっと後悔した?」





イタズラに顔を覗きこむ立花さんに「そんなわけ無いじゃない」って軽く胸を叩いた。






「だよねぇ。さ、俺帰るわ。これ以上ココにいたら狼に変身しちゃいそうだし?綾も今日は疲れたでしょ?ゆっくり休んでよ」




ポンポンと肩を叩いて、立花さんは部屋を後にした。
その背中を追いかけると「ここでいいよ。帰りたくなくなるから」と冗談を言って出て行った。

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