恋愛のやり直し方
パタンと閉まったドア。
一人になったのだと思った瞬間、ブワーッと疲れが襲ってきた。




ヘナヘナとその場にしゃがみ込む。
自然と笑いがこぼれる。




あんなに打ち解けたと思った立花さんでも、結構気を張っていたんだと気付いて、やっぱり一人が楽だって皮肉にも思い知らされた。





「……こんなんじゃ、再婚なんて無理ですよ」





ポツリと呟いた一言がやけにジーンと身体の髄まで浸みこんだ。
ポロポロと涙がこぼれた。







誰かと一緒に住むことができない私。
他人との距離感がつかめない私。

そのくせ、誰かに『一人じゃないよ』って言ってほしい。






何がしたいんだろう。
どう変わりたいんだろう……。
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