恋愛のやり直し方
言いにくそうに切り出した立花さん。



娘さんの話をするときはいつも、言いにくそうにはにかみながら話す立花さんを、少し微笑ましく思う。




この人にも弱点があるんだって心の中で笑ってしまう。


そして、こんなにもオドオドさせる娘さんに会ってみたいとも思う。







「今日、偶然いいなって雰囲気のお店を見つけたんです。ちょっとアンティークな雰囲気の雑貨店なんですけど。


今度、中を偵察してきますね」



「ありがとう。忘れてなかったんだね」






やっぱり恥ずかしげに俺を言う立花さん。
そんな彼にちょっとイタヅラ心が騒ぐ。





「いいえ。娘さんのおかげで私、格安で新居を得ることができましたから。協力は惜しみませんよ」




「………」
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