恋愛のやり直し方
繋がれているというよりは掴まれてる。

まるで連行されてる犯人。




大通りでつかまえたタクシーに押し込まれる。


後から乗り込んだ友田は、すぐに私を捕まえるように手を握る。
すごく乱暴で彼らしくない。

怒っているってのは分かるけど、何に対してなのかさっぱり分からない。



でも…繋がれた所から熱が発せられているようでドクンドクンと高鳴る胸。




――どんだけ重症なんだ





チラリと友田を横目で盗み見ると、ブスッとした顔で外を向いている横顔が見える。

怒りのオーラがすご過ぎて、聞きたいことは山ほどあるのに何ひとつ言葉として口から出てくることはない。





駅からそう遠くないタワーマンションへはあっという間に着いてしまった。
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