恋愛のやり直し方
俺は急いで家に戻った。



家に着くと脇目もふらず財布と携帯をズボンに、押し込み玄関へと折り返す。



ふと、ローテーブルに置いてある桜色の紙に目が止まった





『さようなら 里美』




たった一言。




それだけなのに、何故か白々しい気持ちになるのは、俺に里美を思う気持ちがこれっぽっちも残ってないからだろうか



クシャリと丸めてゴミ箱へ投げ捨てると、俺は綾のもとへと足を早めた。






・.゜*。°゜.・*。°


眩しく差し込む朝日で目が覚めた。



と言っても、ついさっきまで俺の体は綾が悲鳴をあげるほど綾自身を求め続けていたのだけれど。




隣で気を失ったように眠る綾の顔。


腕にのしかかる心地よい重み。


鼻をくすぐる甘い香り。



その全てが俺の心を満たしてくれる。





自分の気持ちを素直に伝えた。

それを受け入れてくれた綾。





もうそれだけで、俺の理性なんてぶっ飛んで……あげく、優しさの欠片もなく綾を求め続けてしまった。



ガキじゃあるまいし……バカか俺。


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