恋愛のやり直し方

「綾ってさ、昨日の晩の記憶ある？」



「……はい」





「それでその態度？それとも俺を苛めて楽しんでるの？」





「はい？」






友田の怒りの原因が私なのだとは分かる。
だけど、肝心な原因がさっぱり分からない。





「もしかして、天然なの？ソレ」




「……なんの事だかさっぱり」





だって本当に分からないんだもん。


ハァーっと大きなため息が頭上から降ってくる。






「あのさ、俺、綾のこと好きだって告白したの。まだ返事もらってないんだけど？」





「あ……」






ハァーっと再び溜息。





「まぁ、先走って順番すっ飛ばしちゃったのは悪いと思ってるけど……俺的には不安なの。


柄にもなく、もしかして、このまま俺の前から消えちゃうんじゃないかって……初恋に落ちた中学生みたいに不安なの。どうしてくれるの？」