それでも私は人斬りだった。
……ーーー。
「じゃあ俺は行くか。」
そう言って桂先生は席をたった。
そして、お金を取り出して私に渡した。
「じゃあな。」
私の手にはお金と一緒に、一枚の紙切れがあった。
先生は、きっとこれを私に渡しに来た。
私は、他人に見られないようにそっと紙を開いた。
‘今夜、西屋にて集まりがある。お前はそこの人たちの護衛にあたれ。’
護衛か……。
暗殺かと思っていた私は、少し安心した。
そして、そこにあった火鉢にその紙を入れ燃やした。