不思議な“キツネ”ちゃん


この考えで、
アノヒトは悲しむかもしれない。

そんな残酷な事はしてほしくない、と。


でも仕方ないじゃない。



私の人生を救ってくれたアノヒトを、

将来を誓っていたアノヒトを、

誰よりも優しくて
心が綺麗だったアノヒトを、


私の全てだったアノヒトを。



鹿野朱理という人間は
傷つけ殺したのだから。


私としては本当には殺さないのだから
褒めて欲しいくらいだ。









彼女の苦しむ姿をお土産として
アノヒトに捧げたいと思う。


< 114 / 163 >

この作品をシェア

pagetop