不思議な“キツネ”ちゃん



「もう、いいよ」

「ーーなんか知らない」

「じゃあね」


アノヒトの、最愛の人の声が遠ざかる。




待ってっ。

おいてかないで。

一人に、しないで。




引き止めたいのに声はでなくて。

また、暗闇に。





ヒトリ。

誰もいない。




お願いだから、私も連れて行って。




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