不思議な“キツネ”ちゃん
「あ?何言ってんの、お前」
しょうの顔は強張ってる。
優はあまりていうか、全く冗談とか
言わない。
つまり今の言葉は事実ってこと。
「いくらなんでも自分の学校を敵に回すか?」
明が未だに信じられないように呟く。
キツネはこの学校の権力者であり、
支配者だ。
それにキツネはこの学校からでない。
つまりこの学校に住んでる。
なのに、裏切っただと?
「それより早く行かないと…っ!」
琢が俺らを急かす。
確かにどちらにせよ代表グループの俺らがいかないと。
この学校を守るために俺らがいるんだし。
朱理にはここにいるように話そうとした時。
「遅いんじゃない?代表グループさん」
下から、つまり校門あたりから。
凍りそうなほど冷たい声が響いた。
それは間違いなくこの学校のキツネだった。