不思議な“キツネ”ちゃん
「どうする?」
さっき見た彼女は。
壊れそうだった。
無意識に言ったことに気づいてなくて。
深夜を虚ろな目でみていた。
いや、目を深夜に向けていただけだった。
きっといつか、壊れると思う。
だから。
僕は、
「聞くよ、僕は」
君を守るために一歩踏み出すよ。
他のみんなもみると、
覚悟を決めたみたいだった。
「翔太郎、聞かれてくれ」
啄の一言で語られ始めたのは
とても残酷な話だった。
アカリ《サイド》終わり