プリンスの気まぐれ

侑子とご学友である私は、私の家柄もあり、御所に行ったりするのを許されるほどの間柄だった。
宮様だから軽々しく外に出かけることはできないからだ。

私たちが高校1年の夏、
彼女たちのおじいちゃんが亡くなり、
彼は皇太子になった。

もう皇太子様になったのに、彼の態度は変わらない。
いや、昔と比べたら変わった。

私たちが初等部の頃は彼は幼稚舎で、それはそれは可愛かった。

彼が中等部に上がった頃からだろうか、こんなに生意気になったのは。
昔は貴美子ちゃんって呼んで私の後をついてきて可愛かったのに。
まあ何様だ?と言っても宮様なんだけど。
< 5 / 17 >

この作品をシェア

pagetop