俺はまだ天使の笑顔を見れなくて
「祐輔!」
仲間の蹴ったボールは高く空に上がる
「っ!」
胸でトラップをした俺はそのまま足をあげ、ボレーシュート
ザッ!!
ボールがゴールネットに擦れる音がした
「ナイッシュー祐輔!」
「さんきゅっ、ナイスパス」
パスをくれた仲間とハイタッチをした俺はふと校舎のほうを見た
あれ……屋上に誰かいる?
よく見えないけれど、それは女子生徒に見えた
あんなところでなにやってんだ?
「祐輔!」
名前を呼ばれ、俺は校舎から目を離した
そして、あっという間にその出来事は頭の中から抜け落ちた