小さな恋のうた
寂しくないかだと?
そんなものは弱者の感情だ。
李家の当主とは強者。
そんな感情には無縁の存在だ。
生まれこのかた
寂しいなどと思ったことはない。
それを!
“生餌”の分際で
李家の次期当主たる自分を哀れむとは!
なんという屈辱!
どうやら自分は少し
あの少女と馴れ合いすぎたらしい。
もう遊びは終わりだ。

今夜、あの女を汚す。
二度とあのようなふざけたことは
言わせない。
もっとも残酷な方法で
純潔を奪ってやろう。
哀れる必要などない。
最初からそれがあいつの運命だったのだ
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