小さな恋のうた

琥珀は鏡の前で呪を唱えていた。
この鏡はただの鏡ではない。

李家に伝わる神宝の1つ「遠見の鏡」 だ。 魔力を籠めて呪を唱えると心に描いた人 物の姿を映しとることが出来る。

これで今日の愛裕の行動を盗み見するつもりなのだ。

オレはいったい、何をやってるんだ。
こんなストーカーまがいの真似まで
して……

それでも……

「……ちょっとだけだ」

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