愛の言葉は囁かない



気づいたら、男の子たちはいなかった。


代わりに



「結愛…?」



ゆう兄ちゃんの声がした。


後ろに、ゆう兄ちゃんがいる。





さっきまで私に“うざい”と言っていたゆう兄ちゃんが…―




「結愛、だいじょ…」




ゆう兄ちゃんが、心配してる“みたい”な声をだして、私の肩に触れてきて…―




「い、や!!」



私は思わず走っていた。逃げていた。


だけど…





…………………それが、いけなかった。



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