愛の言葉は囁かない



「ご、め…ごめん結愛。
ごめん……」




運ばれた病院で、ゆう兄ちゃんは何度も何度も



いっぱいいっぱい私に謝った。



なんにも悪くないゆう兄ちゃんが、謝った。




大好きなゆう兄ちゃんが、私のために泣いてくれてる。



それだけで充分だった。






………謝らないで




私は声に出せずに、心の中で呟いた。



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