愛の言葉は囁かない



そんな願望もあって。



とても快適とは言えない夏や冬は別として、
今は、春を感じて、手を繋いで歩きたい。



私服を着て車を運転する裕貴くんと、制服を着た私。


そんな差を感じたくない。




だから
我が儘を言った。



そんな私の我が儘を笑顔で聞いてくれて、そして


「結愛を危険な目には合わせられないもんね。
春の間、練習しとくよ」


って、何でもソツなくこなす裕貴くんならもう、同じ初心者さんより上手なのに。


俺もそっちのほうがいい、と。




さりげない裕貴くんの優しさが、大好きです。



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