愛の言葉は囁かない
でも
「裕貴だっていつも言ってるぞ!」
「え…?」
「お前、うざいって」
男の子から聞かされた言葉は、想像してたよりもずっとずっと、痛かった。
ぽろぽろ泣き出す私に、男の子たちは
「うーざーい!うーざーい!」
声をそろえて、何度も何度も。
頭の中で、それはゆう兄ちゃんの声に変わって…。
や、めて…
やめて、やめて、やめて…!
耳を塞いでも、頭の中で
うざい
ゆう兄ちゃんの声がぐるぐるしていた。