人間ゲーム
無駄に息を切らしながら、あたりを見渡した。
やはり建物は夢と同じだ。
今の所違うと思う所は植えてあった花がなくなっていたことくらいだ。
それ以外は同じ。
少し身震いがしてくる。
さて、まずは職員室だったよな。
迷いなく職員室へと向かおうと思ったが、先にずっと気になっていた教室へ向かうことにした。
一段いちだん階段を上がるにつれ足が妙に重く感じる。
やっとその教室がある階へとつき、期待で足が速くなる。
ついたとき、思わず目が大きくなった。
それほど驚きが隠せなかった。
教室名を書いている札にはこう書かれていた。
【ゲーム教室】
思いもしなかったことに立ち尽くす。
まさか、本当にその名前だったとは。
「ははっ、マジか‥‥オレスゴいな。」
笑いがこみ上げてくる。
堪えきれずにその場で笑ってしまった。
近づいたような恐怖を否定したかったかもしれない。
オレは狂ったように笑い続けた。
「あはははははははははははあははははははははははははあははははははは!」
どのくらい笑っただろうか、笑い過ぎて疲れてしまった。
少し真顔になるオレ。
「ふぅ、オレもバカだな‥やべっ!職員室行かねーと!!」
窓から見える時計を見ると後五分でホームルームが始まる。
昼休みにでも来てみるか。
ゲーム教室を開けずにその場を後にした。