人間ゲーム
教室がだんだん見えてきて、教室の前までたどり着くと、先生にドアの前で少し待っていてくれと言われた。
そしてオレを残して、先生だけが教室の中に入る。
教室の外の廊下からでも聞こえてくるぐらい声が大きく、様々な声が聞こえてきた。
なるほど‥。
先生が言っていた通り、楽しいクラスなのか?
少しニヤつきながら、その雑音を聞く。
先生が教室の中に入ってから数分後、やっと転校生の話題になったのか、突然静かになった。
「じゃ、紹介しよう!清川君だ。」
入れ、というように先生が手招きをし、教室の中に入る。
こういう時ってやっぱり緊張するよな。
少しぎこちない動きで教卓へ向かう。
「清川修也です。よろしくお願いします。」
「男子だ‥。」
「意外と……じゃない?」
よく聞きとれないが、様々な声が飛びかっている。
だがオレはそんなことを気にせず、先生から指定された席に座った。
それを生徒たちがチラチラと見る。
別にガン見しても構わないけどな‥。
オレの席のことだが、運命なのかここでも窓際の席になった。
これでまた眺められる‥。
そんなことをボーッと考えていたら、ふとある男子が頭の中に浮かんだ。
その男子はニコニコしていて、何か話しかけている。
そしてすぐに消えてしまった。
あの男子はいったい‥?
そんなことを考えていたら、いつの間にかホームルームが終わっていた。