人間ゲーム
「どうしたんだ?こんな所で突っ立って。」
振り向くと、お茶の入ったコップを持っている翔が不思議そうに立っていた。
「あ、いや別に。遊びに来たのはいいが、何をするのかと思って。」
「そんなもん、ゴロゴロと漫画読んだり?夏休みの課題したり?雑談したり?そんたもんだろ。」
そんなもんか、あまり人の家で遊んだことがないからよくわからないな。
「なるほど、シュークリーム買ってきたけど食うか?」
さっき買ったシュークリームを見せると、まるで子犬のようなキラキラとした目で見てきた。
「マジか!!あれ?でも何で三つなんだ?」
「え…?」
そういえば、オレ何で三つ買ったんだっけ?
オレと翔……。
それと…。
そこまで考えてやっと思い出した。
そうか、オレはアイツの…。
「ははっ、つい三つ買ってしまった。翔にあげるわ。」
「お!いいヤツだな!!サンキュー!!」
まだアイツと翔の関係性を確認しないでおこう。
今言ったって意味なんてないからな。